医薬品とサプリメントの効果、副作用の違いを理解しておこう

近年、美容や健康に対する意識の高まりと共に、ネット上やドラッグストア等で数多くの医薬品やサプリメントが販売されています。配合成分など一見同じような製品が、それぞれのスタイルに分かれて売られているのを不思議に思った事はありませんか?

 

医薬品とサプリメントでは、製品が消費者の手元に渡るまでの過程が大きく異なります。正しく利用するために、効果や副作用を含めた両者の違いを理解しておきましょう。

 

医薬品の効果と副作用

医薬品には医師が処方をする医療用医薬品と、ドラッグストアなどで買う事ができる一般用医薬品があります。そのどちらもがさまざまな研究を重ねた後、細胞を用いた試験、動物およびヒト臨床試験が行われ、有効性と安全性が確認されます。

 

そして、厚生労働大臣や都道府県知事の認可が下りて初めて、医薬品として製造販売することができます。国が管理をする「医薬品リスト」に記載された成分が1つでも使用されたものは、ごく少量で薬効性がないなど一部例外を除いて医薬品扱いとなります。

 

効果

医薬品における効果とは、薬機法(旧薬事法)に基づいて、特定の症状や疾病に対し治療や緩和、及び予防の効果が認められているという事を意味します。そのため、医薬品の外箱や説明書には、効果・効能を示す症状が用法用量と共にはっきりと記載されています。

 

科学的に効果が実証されているので、例えば「頭痛に素早く効く」といった具体的な表示をして販売することができます。

 

副作用

医薬品を服用した場合、目的とする主作用つまり効果とは別に、適正に服用しても身体にとって好ましくない作用が起こる事があり、それを副作用と言います。

 

例えば、総合感冒薬を飲んだ時に、咳やのどの痛みなどの諸症状が緩和される一方で、眠くなったり吐き気をもよおしたりするといった具合です。薬局などで買える一般用医薬品は、副作用のリスクに応じて3つに分類されています。

 

第1類医薬品

医薬品の副作用による健康被害が起こった場合、日常生活に支障をきたす恐れが極めて高く、特に注意が必要な医薬品が分類されます。対面と通信の両方で取り扱いできますが、販売できるのは薬剤師のみで、購入者への医薬品に関する説明義務があります。

 

第2類医薬品

第1類ほどではないものの、副作用に対する注意が必要な医薬品が該当します。第2類の中でもより注意が必要なものは、「2」が○や□で囲まれた指定第2類医薬品とされ、風邪薬などの多くはここに分類されます。

 

薬剤師と登録販売者が対面・通信にて販売することができます。医薬品に関する注意事項の説明は努力義務であり、購入者が必要としない場合には行わなくても良いとされています。

 

第3類医薬品

服用による何らかの副作用が起きても、日常生活に支障をきたす程ではないレベルの医薬品が分類されます。主に整腸剤やビタミン剤などが該当し、対面・通信のどちらでも販売できます。

 

シミや小ジワなどの改善効果で、昨今人気が高いロスミンローヤルが分類されるのも第3類医薬品です。薬剤師および登録販売者が販売でき、購入者への商品説明義務はありません。

 

この分類は薬の効果ではなく、副作用が起こるリスクの度合いによって決められています。例えば、第2類医薬品よりも指定第2類医薬品に指定された風邪薬の方が高い効果が得られる、という訳ではありません。

 

副作用のリスクは第1類医薬品が一番高く、次いで指定第2類>第2類>第3類となります。

 

サプリメントの効果と副作用

サプリメントの正式名称は「ダイエタリーサプリメント」と言い、「食事だけでは足りない栄養素を補う」という意味があります。1975年にアメリカ上院議会に提出された、米国民の健康に関する「マクガバンレポート」をきっかけに広まったサプリメントは、今や日本でも一大市場に発展しています。

 

しかし、科学的な根拠が明確であれば効果・効能を記載できるアメリカと違い、日本ではサプリメントに関する法や行政の定義はありません。

 

効果

「栄養補助食品」や「健康補助食品」などと記載され、形状もカプセルや錠剤など薬に似ているものが多い事から、身体に良く、病気の快復にも効きそうなイメージですが、サプリメントはあくまで食品です。

 

毎日の食事だけではどうしても足りない栄養を補給する、というぐらいの気持ちで摂取するのが良いでしょう。わかりやすく言うなら、サプリメントで風邪は治せないけれど、風邪を引きにくい身体にするのに役立つ、といった具合です。

 

サプリメントには医薬品のように疾病の治癒や改善の効果がないため、商品に効果・効能を表示することはできません。また、特定の栄養素が含まれた食品なので即効性はなく、機能が実感できたとしても長い期間がかかる場合もあります。

 

「特定保健用食品」や「機能性表示食品」のように、健康の増進や維持に役立つ機能性を表示することができる物もありますが、これらもやはり分類上は食品です。例えば、「糖の吸収を抑える機能がある」や「機能があると報告されている」と表示することはできても、「抑える効果がある」とは表示できません。

 

副作用

食品であるサプリメントも、過剰に摂取したり、医薬品と一緒に飲んだりすることで、健康被害をもたらす恐れがあります。例えば美容に欠かせないビタミンCも、摂りすぎれば下痢を起こしてしまうケースがある事は良く知られています。

 

健康効果を切望するあまりに1日の目安を超えた量や複数のサプリメントの摂取は、身体への悪影響が出かねません。こうした被害を未然に防ぐためには、推奨される摂取目安量を、身体に吸収されやすいように食事と一緒に摂るのがおすすめです。

 

継続して服用している医薬品がある場合には、飲み合わせについて必ず医師に相談してください。風邪薬など一時的な場合には、念のためサプリメントの摂取を控えると良いでしょう。

 

どっちがおすすめ

最近では、副作用のリスクが低い医薬品や機能性を持ったサプリメントが多数販売されていて、どちらを選べば良いのか悩む人もいます。一般的なサプリメントの価格帯から考えれば、医薬品よりも安価で続けやすいメリットがあります。ビタミンやミネラルなどを単体で摂りたい時にも、飲みやすく便利でしょう。

 

しかし、サプリメントには効果の保証がなく、物によっては詳しい成分表示がなされていない製品もあります。そうなると、効果が出る可能性はやはり医薬品に比べて、低いと言わざるを得ません。

 

シミやそばかすの改善を例に挙げるなら、改善効果がある医薬品として販売されているものは第3類がほとんどなので、大きな副作用の心配もありません。金額は多少高くなりますが、明確な目的があるのなら効果が実証されている医薬品の服用をおすすめします。

 

 

サプリメントに効果や効能が書かれていないのは、科学的な実証がされていないからなのですね。医薬品に比べて価格が抑えられるサプリメントは便利ですが、効果が得られる保証はありません。何かしら改善したい症状があって服用するのなら、金額が高くても医薬品がおすすめです。副作用に不安がある場合には、薬剤師や販売登録者に相談しましょう。

関連ページ