紫外線(UVA、UVB)による光老化対策と肌を回復させる方法

光老化という言葉を目や耳にしたことはありますか?人の肌は紫外線などの影響を受けると老化が起こります。これを光老化と呼び、加齢による自然老化とは区別されています。

 

その影響力は大きく、老化全体を100とした場合、自然老化が占める割合は20%で、残り80%を光老化が占めると言われるほどです。光老化を防ぐにはどのような対策をとれば良いのでしょうか。すでにダメージをうけた肌の回復方法と合わせて紹介します。

 

肌を老化させる光老化とは

光老化とは、もとは英語の「photoaging(フォトエイジング)」を日本語に直訳した言葉で、紫外線など光の影響を受けて起こる老化のことを指します。具体的にはどのようなものなのでしょうか。

 

読み方は「こうろうか」「ひかりろうか」どっち?

光老化は、一般的には「ひかりろうか」と読みます。「こうろうか」でも間違いではありませんが、PCやスマホなどで検索をかけてみると、ひらがなで「ひかりろうか」と入れると光老化が候補に出てくるのに対し、「こうろうか」では正しく変換されることは稀です。このことから見ても、「ひかりろうか」と読むのが良いでしょう。

 

光老化が起こるわけ

紫外線を浴び続けるとシミやシワ・たるみが起こりやすくなることは、知っている人も多いでしょう。それでは実際には、光の何がどう影響して老化につながってしまうのでしょうか。

 

太陽光線には、紫外線の他に赤外線と可視光線があります。紫外線は波長の長い順に、UVA・UVB・UVCの3種類に分かれ、オゾン層を抜けて地上まで届くのはA波とB波です。B波がシミや白内障、免疫低下や皮膚がんの原因とされている一方で、A波はシワやたるみなど、光老化を促進させます。

 

UVAが引き起こす影響

地上に届く紫外線のうち、90%以上を占めているのがUVAです。人の肌は、表皮・真皮・皮下組織の3層でできています。UVBが表皮のメラニン細胞を活性化し日焼けなどを引き起こすのに対し、波長が長いUVAは表皮を突き抜け肌の奥深く真皮まで浸透していきます。

 

真皮層は、網の目のように張り巡らされたコラーゲン繊維がエラスチンと呼ばれる弾力性のある物質で支えられ、その隙間をヒアルロン酸などの保湿成分が満たしています。そして真皮層にある「線維芽細胞」のみが、コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸を作り出すことができます。

 

UVAはこの繊維芽細胞に時間をかけて損傷を与えていきます。線維芽細胞の働きが鈍り潤いや弾力を失った肌は、シミやシワ・たるみなどの老化現象が顕著になっていきます。エネルギー自体は弱いUVAですが、肌に浴びたうちの20~30%が真皮層まで届くと考えられており、その浸透力の高さゆえに受けるダメージは深刻です。

 

ブルーライトにも要注意

最近、紫外線以外にブルーライトが光老化の原因になることがわかってきています。スマホやパソコンなどのLEDディスプレイから発するブルーライトは、可視光線の中でも最も波長の短い青い光です。そのエネルギーは紫外線に次いで強く、眼精疲労やドライアイ、睡眠障害などの原因になることでも知られています。

 

LEDディスプレイ以外には、省エネ効果から次世代証明として推奨されることが多いLED照明にも含まれています。スマホやパソコンは、現代人の生活には不可欠とも言えるでしょう。必然的にブルーライトを浴びる量も増えており、紫外線同様もしくはそれ以上に、注意しなければいけない存在です。

 

光老化対策はどうすればいい?

紫外線やブルーライトを完全に防ぐことは無理ですが、予防したり受ける影響を最小限に抑えることはできます。具体的にどのような対策を取れば良いのかを見てみましょう。

 

日焼け止めを塗る

紫外線から肌を守るために、基本的な予防として日焼け止めを塗りましょう。UVAだけでなくUVBも同時にカットでき、より健康な肌を保つことにつながります。

 

日焼け止めの紫外線防止効果は、PAとSPFという単位で明記されています。

 

PA値とはProtection Grade of UVAを略したものです。UVAの防御指数を表し、+から++++までの4段階に分かれています。+の数が多いほど、UVAの防御効果は高くなります。

 

SPF値とはSun Protection Factorを略したものです。日本語に直せば紫外線防御指数と言い、UVBを防ぐ効果を表しています。何もつけていない状態の肌が20分で受ける影響を、どれだけ遅らせることができるかを数値で示しています。SPF30と記載されたものであれば、20分×30=600分となり、10時間位はUVBから肌を守れるということです。

 

数値の高い日焼け止めを塗る方がより紫外線を防いでくれそうな気がしますが、その分肌への負担も大きくなり、人によっては乾燥など肌荒れの原因になることもあります。

 

海や山など直射日光の下でのレジャーはともかく、日常的に使用するのであれば、SPF20・SPA+~++程度のものを2~3時間置きに塗り直す方が効果的に紫外線を防止できます。

 

なお、紫外線は雨や曇りなど日差しの少ない日でも常に出ています。UVAに関して言えば、最も紫外線量が高い4月~8月以外の月でも、ピーク時の半分以上の量が降り注いでいます。夏場だけではなく、年間を通しての使用を心掛けましょう。

 

小物を使って日差しをさえぎる

UVカット効果のある帽子や日傘・衣服などで、直接日差しをさえぎるのも良いでしょう。また紫外線は目からも入るので、サングラスをかけるのもおすすめです。

 

紫外線防止を目的にサングラスを選ぶ場合には、UVカット機能のあるものにしましょう。通常「紫外線透過率」という数字で、そのレンズがどれだけの紫外線を透過するかが表示されています。「紫外線透過率1.0%」と記載された商品であれば、99%以上の紫外線をカットできると言われています。

 

UVカット効果のないサングラスをかける場合、レンズの色が濃いものは目に悪影響を及ぼす可能性があるので注意しましょう。色の濃いレンズで目の周りが暗くなると瞳孔が開きます。この状態で強い日差しを浴びてしまうと、より多くの紫外線を目に取り込むことになり、将来的に白内障や黄斑変性症などの疾患をひき起こすリスクを高めてしまいます。

 

ブルーライトを防止する

現代社会において、パソコンやスマホの使用をやめることは無理があります。せめて目から入るブルーライトを最小限にするための対策をとりましょう。

 

  • ブルーライトカット機能を持ったメガネを使用する
  • ブルーライトカット液晶保護フィルムを、パソコンやスマホの画面に貼る
  • ブルーライト軽減アプリを活用する
  • ディスプレイ全体の明るさや、青色光を下げる

 

肌を回復させるためには?

すでに身体に蓄積してしまった紫外線などによるダメージや、シミ・シワ・たるみなどを回復させるには、身体の中と外両面からケアをすることが大切です。食事や入浴など、効果が高いとされるものを紹介します。

 

ヒートショックプロテイン(HSP)を増やす

HSPとは、私たちの細胞の中にあるタンパク質のひとつです。傷んだ細胞の修復や免疫細胞の強化、疲労物質である乳酸がおこるのを遅らせるなどの働きがあります。熱によるストレスが身体に加えられると、作られる量が増えます。

 

数種類あるHSPの中には、真皮層にある線維芽細胞で作られ、コラーゲンを質の高い状態にするのを助ける働きをするものもあります。

 

HSPを自宅で手軽にアップさせるには、40℃~42℃のお風呂でしっかりと身体を温める方法があります。入浴温度と時間の目安は次の通りです。

 

  • 40℃の場合:20分
  • 41℃の場合:15分
  • 42℃の場合:10分程度

 

湯船から出たら身体にタオルなどを巻き、10~15分程度保温します。入浴前と保温後は、常温の水やスポーツドリンクなどで十分な水分補給をしましょう。

 

この入浴方法は週2回行えば十分です。ただし体調に不安のある人や、高血圧や心臓などに持病がある人は行わない方が良い場合もありますので注意しましょう。

 

抗酸化作用がある食べ物を取り入れる

紫外線などによって体内の活性酸素が増えないように、抗酸化作用の高い栄養素を食事に取り入れましょう。次のようなものが効果的です。

 

  • ビタミンC:パプリカ(赤)、芽キャベツ、キウイ、レモンなど
  • ビタミンE:アーモンド、カボチャ、アボカド、ひまわり油などの植物油、魚卵など
  • βカロチン:シソ、モロヘイヤ、ニンジン、パセリ、バジル、ほうれん草など
  • ポリフェノール:ブルーベリー、大豆食品、ワイン、コーヒー、緑茶、カカオ豆など
  • コラーゲン:フカヒレ、牛スジ、鶏軟骨、手羽先、鮭、サンマ、うなぎなど(魚は皮付き)

 

食事以外にも、ヒアルロン酸や大豆イソフラボン、アスタキサンチンなど、アンチエイジングに良いとされる成分をサプリメントなどで補うのも良いでしょう。

 

UVAやブルーライトによるダメージは少しずつ蓄積され、気が付いたら光老化が進行している場合があります。光老化を予防できれば、何もしないのに比べて約80%の老化を抑えられると言われています。ここに挙げた内容を参考に、身体の内側と外側両面から対策を行いましょう。

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